2024-10

思考法

「因果関係に基づき思考する」を理解する

私たちが何らかの結果を期待して行動する際、多くの場合は無意識的に因果関係に基づき原因から結果を逆算しています。どのように行動すれば期待する結果が得られるのかを認識する必要があるためです。ビジネスにおいても、何らかの施策を取る場合は得たい結果が先にあるはずです。現代人にとって「因果関係に基づき思考する」は必須の推論法であると言えます。 因果関係に基づく推論の精度が高いほど、最小限の行動で最大限の結果が得られるはずです。そのためには無意識的に行なっている思考の実態を理解する必要があります。思考の自己改善・自己制御のためには思考自体を理解し、メタ認知することが有効であるとされています。 ところで、機械学習の分野において「統計的因果推論」という学問が発展を遂げつつあります。人間が行なっている因果推論を数学的に記述する学問です。つまり人間の思考の言語化を試みています。学術的な詳細は専門書に任せますが、ここでは研究からの知見を逆輸入し、普段行っている思考をメタ認知することで、思考精度の向上を目指しましょう。
ビジネス論

ビジネスとアカデミアの違い – システム秩序の断絶

私は外資コンサル企業に勤めております。SaaS導入によるBPRの経験を経て、現在は運用部のPMOとして、案件推進や部内横断課題の解決推進を行なっております。ビジネスの最前線で奮闘しています。 また、修士(工学)を保有しています。専攻は情報工学です。AIを含め機械学習の生体計測応用を研究しておりました。自著論文の総被引用数は約90件。国際学会発表3件。国内学会発表5件(受賞1件)。アカデミアに心を燃やした時期がありました。(未だに未練があります。) ビジネスとアカデミア、両方にどっぷり使った経験から、それらの違いが少し見えてきたので記すことにします。両者の狭間で心揺らいでいる方への助けになれば幸いです。