思考法

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システム思考の基礎

日々の生活において、あらゆる事象はシステムによるものと捉えることができます。現実の世界をシステムとして捉え、事象の原因は何かと考える、改善を試みる、今後の予測をする、それが「システム思考」です。 日々、顕在化する問題はシステムに原因を認めることができます。どのようにすれば問題を解決できるのか、システムに原因があるとするとそのシステム自体に働きかける必要があります。さもなくば、そのシステムの挙動により問題は再生産されるでしょう。 また、自身が身を置く、もしくは管理する組織をより有効に機能するようにするためには、その組織をシステムとして捉え直し、メタの視点でその挙動とそれを生み出す構造を再設計し、改善していくことが効果的です。 本稿では、システム思考の基礎となる概念、及び考え方を説明します。日々の生活においてシステム思考を応用し、対症療法ではなく、それを生み出すシステム自体を改善していくための一助になれば幸いです。
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「因果関係に基づき思考する」を理解する

私たちが何らかの結果を期待して行動する際、多くの場合は無意識的に因果関係に基づき原因から結果を逆算しています。どのように行動すれば期待する結果が得られるのかを認識する必要があるためです。ビジネスにおいても、何らかの施策を取る場合は得たい結果が先にあるはずです。現代人にとって「因果関係に基づき思考する」は必須の推論法であると言えます。 因果関係に基づく推論の精度が高いほど、最小限の行動で最大限の結果が得られるはずです。そのためには無意識的に行なっている思考の実態を理解する必要があります。思考の自己改善・自己制御のためには思考自体を理解し、メタ認知することが有効であるとされています。 ところで、機械学習の分野において「統計的因果推論」という学問が発展を遂げつつあります。人間が行なっている因果推論を数学的に記述する学問です。つまり人間の思考の言語化を試みています。学術的な詳細は専門書に任せますが、ここでは研究からの知見を逆輸入し、普段行っている思考をメタ認知することで、思考精度の向上を目指しましょう。
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科学の推論プロセス – 仮説推論→演繹法→帰納法

科学研究は一連の推論プロセスで推進されます。自分が行なっている研究が現在どのプロセスにあり、どのような推論をすべきかを意識すべきだと思っています。 私が大学院にて研究を行っていた際、「そもそも研究とはどうあるべきなのか」に強い関心があり調査したものです。このプロセスを意識することにより、推論の厳密性(正しさを求めるべきか)と拡張性(敢えて論理を飛躍させて新規性を目指すのか)のトレードオフのバランスが取れるようになったと実感しました。 今回説明する推論プロセスは科学の最大のテーマである因果関係を解明するためのものです。以下、各プロセスについて詳述していきます。